頬のたるみで、疲れた印象や実年齢より上に見えることにお悩みではないでしょうか。

年齢とともに目立ちやすくなる頬のたるみですが、その原因は加齢だけにとどまりません。日常生活や環境も大きく関与しているため、原因を特定したうえで、適切に対処することが大切です。

また、頬のたるみは即効性が期待できる対処法もいくつかあるため、状況によってはすぐに改善できる場合もあります。

この記事では、即効性が期待できる頬のたるみ改善や原因について詳しく紹介します。

即効性が期待できる頬のたるみを治す方法

頬のたるみ改善には、忙しい方でも取り入れやすいセルフケアから、美容治療まで目的やライフスタイルに合わせたさまざまな方法があります。

即効性が期待できる頬のたるみ改善方法を解説します。

マッサージをする

セルフケアでできる頬のたるみ改善としてマッサージが挙げられます。

マッサージは血行やリンパの流れを促し、むくみや老廃物の排出を助けることで、フェイスラインを整えて頬のたるみを目立ちにくくすることが可能です。

以下に、頬のたるみ改善に効果が期待できるマッサージ方法を解説します。

マッサージ方法	やり方
頬ほぐしマッサージ	親指と人差し指で頬を優しく摘み、上下に動かしてほぐす片方ずつ頬全体をまんべんなくほぐすように繰り返す
リフトアップマッサージ	洗顔後、クリームやオイルを使って肌のすべりを良くしておく両手の指先または4本の指を頬に軽く当てる頬の内側からこめかみに向かって、優しく引き上げるようにマッサージを行う4本の指で頬を軽く上下に動かし、筋肉のこわばりをほぐす
咬筋（こうきん）マッサージ	頬骨の下に親指を当て、人差し指の側面を頬骨に引っかけて咬筋をつかむそのまま口を「あぐあぐ」と数回開け閉めする親指を少し下に移動させ、反対側も含めて同様に繰り返す

マッサージは毎日続けることで、より効果が実感しやすくなります。自宅で手軽にできるため、忙しい方にもおすすめの方法です。

ただし、強い力のマッサージや誤った方法でのマッサージは、頬のたるみを悪化させる原因になるため注意が必要です。

メイクで目立たなくする

頬のたるみは、メイクの工夫によって目立たなくすることができます。

根本的な解決法ではないものの、即効的な見た目の変化が期待できるため、すぐに印象を変えたいときにおすすめです。

以下のポイントをおさえることによって、リフトアップ効果や若々しい印象を与えることができます。

ベースメイクを薄く伸ばす
頬骨の下やフェイスラインにシェーディングを入れる
頬の高い位置や鼻筋にハイライトを入れる
頬骨の高い位置からこめかみに向かってチークを入れる
たるみで生じる影やほうれい線に薄づきのコンシーラーやパウダーを使う

これらのポイントを意識したメイクを取り入れることにより、頬のたるみを自然にカバーし、顔全体が引き締まった印象になります。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、頬のたるみやほうれい線の改善に即効性が期待できる美容医療の一つです。

頬のくぼみやたるみにヒアルロン酸を皮膚の内側に注入することにより、内側からハリを出し、リフトアップ効果をもたらします。

施術直後から頬のたるみやしわ、フェイスラインのゆるみが目立ちにくく、さらに施術時間が短く忙しい方でも受けやすいことがメリットです。

加えて、ヒアルロン酸注入はメスを使わず顔のたるみを改善できるため、ダウンタイムが短く、自然な印象の変化ができる点も魅力です。また、ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分であるため、安全性が高いという特徴もあります。

XERF（ザーフ）

XERF（ザーフ）は、施術直後から頬のたるみ改善を実感される方もいる治療方法です。

XERFは、2つの高周波を組み合わせて皮膚の深い層まで熱エネルギーを届け、皮下組織を効率的に引き締めることができます。

施術直後からリフトアップや引き締め効果を実感する方がいるほど即効性に期待でき、頬やフェイスラインのたるみ、ほうれい線などにアプローチできます。

また、施術に伴うコラーゲン生成の促進により、ハリや弾力の持続的な改善が期待できることもメリットです。

XERFはすべての美容クリニックで導入しているわけではないため、施術を希望する場合は対応しているクリニックを選ぶ必要があります。

糸リフト

糸リフトは、頬のたるみをすぐに改善したい方に適した治療方法です。

特殊なトゲがついた医療用の糸を皮膚の下に挿入し、物理的にたるんだ皮膚や脂肪を引き上げて固定することでリフトアップ効果を得ます。

この施術は切開を伴わず、施術直後からリフトアップやたるみ改善を実感できる即効性が特徴です。また、糸を挿入することで皮膚の真皮層に刺激を与え、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されるため、肌のハリや弾力の持続的な効果も期待できます。

頬のたるみの主な原因

頬のたるみは、複数の要因が重なることによって生じます。ここでは、頬のたるみをもたらす原因を解説します。

加齢

頬のたるみの原因として加齢が挙げられます。

加齢によって肌のハリや弾力を支えるコラーゲンなどの成分が減少し、皮膚自体の弾力が低下するためです。また、顔を支える表情筋や骨、皮下脂肪も年齢とともに減少・萎縮し、皮膚や脂肪を支えきれなくなることで、頬のたるみが目立つようになります。

加齢によって頬のたるみが見られる年齢は個人差があるものの、20代後半〜30代前半から初期症状が見られることがあります。

不適切なスキンケア

日頃の不適切なスキンケアも頬のたるみの原因になるケースがあります。

例えば、以下のような行動や習慣は頬のたるみにつながる可能性があります。

洗顔時にゴシゴシとこする
洗浄力の強い洗顔料を使用する
保湿ケアを怠る
過剰なクレンジングのしすぎ
自分の肌に合わないスキンケア製品を使用する

これらの行動は肌の乾燥やバリア機能の低下を招き、コラーゲンやエラスチンの減少や変性を促進し、頬のたるみを引き起こしやすくなります。また、不適切なスキンケアは頬のたるみだけでなく、シワや毛穴の開きなど、さまざまなトラブルの原因となるため注意が必要です。

脂肪の変化

頬の脂肪の変化も、たるみの原因となるケースがあります。

顔の脂肪が適度であれば肌にツヤを与えますが、過剰に増えてしまうと、脂肪の重さで皮膚が引っ張られ、たるみが生じます。

特に「ブルドック顔」は、頬に脂肪がたまることで起こりやすく、これは脂肪の重みが皮膚や支持組織に負担をかけ、重力によって引っ張られるためです。

また、脂肪が急激に減少した場合も、皮膚が余ってしまうことでたるみの原因になるケースがあります。体重の増減を繰り返すと皮膚の伸縮性が失われてたるみやすくなるため、ダイエットにも注意が必要です。

間違ったマッサージ

間違ったマッサージも、頬のたるみを引き起こす原因になるケースがあります。

顔の皮膚は非常に薄くデリケートであるため、強い圧力や摩擦を加えると、皮膚やその下の組織にダメージを与えてしまうためです。特に頬を強く引っ張ったり、こすったりする自己流のマッサージは注意する必要があります。

頬のたるみ対策でマッサージを行う際は、優しい力で行うことが重要であり、過度な圧力や摩擦は避けることが重要です。たるみ対策のために始めたマッサージが、やり方を間違えることでたるみを悪化させるリスクがあるため注意しましょう。

紫外線ダメージ

紫外線によって肌がダメージを受けることも、頬のたるみを引き起こす原因として挙げられます。

その理由は、紫外線を浴びすぎると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの美容成分を作り出す線維芽細胞がダメージを受けるためです。

線維芽細胞が正常に働かなくなってしまい、美肌成分が十分に作られなくなることで、頬のたるみが起きてしまいます。

さらに紫外線は頬のたるみだけでなく、肌のバリア機能を低下させることで、シワやシミの原因にもなるため注意が必要です。このような紫外線による肌の老化現象は「光老化」と呼ばれ、見た目年齢を大きく左右する要因となっています。

こりやむくみ

筋肉のこりやむくみは、頬がたるんでしまう原因です。

顔には表情を作る際に働く表情筋と呼ばれる筋肉があり、無表情でいる時間が長いとこり固まってしまいます。表情筋がこり固まると、血流が悪化してむくみを招いてしまい、頬のたるみが目立つことがあります。

また、片方の頬だけがたるむような場合は、顔の左右のバランスが崩れることが原因です。例えば、片側だけで噛む癖がある場合は、顔の左右バランスが崩れやすくなります。

姿勢が悪い

姿勢の悪さも、頬のたるみを引き起こす原因として挙げられます。

猫背や前かがみの姿勢、首が前に出るストレートネックになると、顔全体が下方向に引っ張られやすくなるためです。

また、姿勢が悪いと首や肩の筋肉が緊張してしまい、血流やリンパの流れが悪化することで老廃物が溜まりやすくなります。これによってむくみやたるみが進行し、頬のたるみが目立つ原因にもなります。

頬のたるみの予防方法

頬のたるみは、普段の生活習慣やスキンケアの工夫によって予防することができます。ここでは、頬のたるみの予防方法を解説します。

紫外線対策と保湿の徹底

頬のたるみを予防するためには、紫外線対策と保湿を徹底して行うことが大切です。

紫外線対策は日焼け止めの使用に加え、日傘や帽子、サングラスなども併用しましょう。紫外線は年間を通して降り注いでいるため、季節や天候に関係なく、毎日ケアを続けることが大切です。

また、保湿については洗顔後すぐに化粧水や乳液、クリームで肌に潤いを与え、バリア機能を整えましょう。

乾燥を防ぐことにより、肌のハリや弾力を保ち、たるみの進行を抑える効果が期待できます。保湿成分としては、ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなどが配合された保湿アイテムがおすすめです。

生活習慣の見直し

頬のたるみを予防するためには、生活習慣を見直しましょう。

なぜなら、姿勢の悪さや睡眠不足、栄養バランスの乱れなどが、保湿成分の減少や筋力の低下を招いてたるみを進行させるためです。

以下の表は、日頃から気をつけたい生活習慣の見直しポイントをまとめています。

生活習慣の見直しポイント	内容
姿勢の悪さ	猫背やストレートネックを改善し、正しい姿勢を意識する。
睡眠不足	毎日7〜8時間の質のいい睡眠を確保し、規則正しい生活を心がける。
栄養バランスの乱れ	タンパク質やビタミン、コラーゲンを含む食品をバランスよく摂取する。
水分不足	十分な水分補給を心がけ、肌の乾燥や新陳代謝の低下を防ぐ。
運動不足	ウォーキングやストレッチなど適度な運動を習慣化し、筋力維持を図る。

これらを意識して取り入れることにより、肌の弾力や健康を維持し、頬のたるみ予防の効果が期待できます。